この記事では、「やさしい日本語」で文章を書くためのガイドライン(手引き)の 1 つ「二重否定を使わない」を解説します。
ところどころにある「語彙と文法を確認する」をクリックすると、直近の書き直しで使った語彙と文法を確認することができます。
ガイドラインの概要については、次の記事を参照してください。
原則
「やさしい日本語」では、二重否定を使わないように心がけます。例えば、「この道は通れないことはない」などが二重否定です。二重否定の文は分かりにくいため、読み手が混乱する原因になります。
具体例(その 1)
例
書き直し前 この 部屋は、使うことが できないわけでは ありません。
書き直し後 この 部屋は、使うことが できます。
しかし、使うことが できるのは、午前 9 時から 午後 3 時までです。
この例文では、二重否定で「あいまいな肯定」を表しています。可能な場合、シンプルな肯定文に書き直します。
語彙
次の語彙は、日本語能力試験(JLPT)の N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- この
- 部屋
- 使う
- しかし
- 午前
- 午後
- 〜時
文法
次の文法は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜は
- 〜から
- 〜まで
- 〜ことができる
次の文法は N4 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜のは〜だ
具体例(その 2)
例
書き直し前 この リンゴは 食べることが できないわけでは ありません。
書き直し後 この リンゴは 食べることが できます。
しかし、おいしく ありません。
この例文では、二重否定で「あいまいな肯定」を表しています。可能な場合、シンプルな肯定文に書き直します。
語彙
次の語彙は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- この
- リンゴ
- 食べる
- しかし
- おいしい
文法
次の文法は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜は
- 〜ことができる