この記事では、「やさしい日本語」で文章を書くためのガイドライン(手引き)の 1 つ「わかち書きをする」を解説します。
ところどころにある「語彙と文法を確認する」をクリックすると、直近の書き直しで使った語彙と文法を確認することができます。
ガイドラインの概要については、次の記事を参照してください。
原則
「やさしい日本語」では、わかち書きをします。わかち書きとは、文節と文節の間に空白を入れることです。
わかち書きをすることで文が読みやすくなり、可読性と判読性を高めることができます。結果として、書き手の意図を読み手に正確に伝えることができます。
わかち書きの基本は、文の途中で「ね」を入れても不自然にならないことろで区切ることです。ただし、この方法では、区切るかどうか迷う場合があるかもしれません。
文法的に説明すると、文節はつぎのいずれかで構成されます。
- 自立語
- 自立語+付属語
「自立語」は、それ単独で意味を持つ言葉です。「付属語」は、それ単独で意味を持たない言葉です。
いずれの場合も、文節は自立語で始まります。したがって、「わかち書きは、自立語の前で区切る」と言い換えることができます。
なお、「やさしい日本語」のわかち書きの例外として、「ところ」と「ください」も区切ります。
具体例
書き直し前 昨日、雨がふりました。
書き直し中 昨日ね 雨がね ふりました。
書き直し後 昨日、雨が ふりました。
この例文の文節は、「昨日」、「雨が」、および「降りました」です。自立語の前で区切られていることが分かります。
- 「昨日」:自立語
- 「雨が」:自立語「雨」+付属語「が」
- 「降りました」:自立語(動詞「降る」の連用形)
語彙
次の語彙は、日本語能力試験(JLPT)の N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 昨日
- 雨
- 降る
文法
次の文法は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜が
書き直し前 わたしは、リンゴとミカンが好きです。
書き直し中 わたしはね リンゴとね ミカンがね 好きです。
書き直し後 わたしは、リンゴと ミカンが 好きです。
この例文の文節は、「わたしは」、「リンゴと」、「ミカンが」、および「好きです」です。自立語の前で区切られていることが分かります。
- 「わたしは」:自立語「わたし」+付属語「は」
- 「リンゴと」:自立語「リンゴ」+付属語「と」
- 「ミカンが」:自立語「ミカン」+付属語「が」
- 「好きです」:自立語(形容動詞「好き」の終止形)
語彙
次の語彙は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 私
- リンゴ
- ミカン
- 好き
文法
次の文法は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜は〜です
- 〜と
- 〜が
例外(〜ところ)
書き直し前 避難所は、地震や台風のとき逃げるところです。
書き直し後 避難所は、地震や 台風のとき 逃げる ところです。
「やさしい日本語」のわかち書きの例外として、場所を表す「ところ(所)」の前で区切ります。
「避難」や「避難所」は N1 レベルの語彙です。しかし、この例文は「避難所」を説明しているのでそのまま残します。
語彙
次の語彙は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- ところ
次の語彙は N4 レベルです。問題なく使うことができます。
- 地震
- 台風
- 逃げる
文法
次の文法は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜は〜です
- 〜や
次の文法は N4 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜のとき(名詞に続けて使います)
例外(〜ください)
書き直し前 机の上の本を取ってください。
書き直し後 机の 上の 本を 取って ください。
「やさしい日本語」のわかち書きの例外として、「ください」の前で区切ります。
語彙
次の語彙は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 机
- 上
- 本
- 取る
文法
次の文法は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜の
- 〜を
- 〜てください