この記事では、「やさしい日本語」で文章を書くためのガイドライン(手引き)の 1 つ「箇条書きを使う」を解説します。
ところどころにある「語彙と文法を確認する」をクリックすると、直近の書き直しで使った語彙と文法を確認することができます。
ガイドラインの概要については、次の記事を参照してください。
原則
わかりやすい文章を書くためには、複数の項目を列挙するときに箇条書きを使います。その理由は、可読性と判読性を高めるためです。
箇条書きを使う目安は、次のとおりです。
- 1 つの文で 3 つ以上の項目を列挙する場合
- 1 つの文で 2 つの項目を列挙している場合、かつ文が長くなる場合
具体例(その 1)
書き直し前 今日、わたしは 東京都庁と 竹下通りと 明治神宮へ 行きます。
書き直し後 今日、わたしは つぎの ところへ 行きます。
- 東京都庁
- 竹下通り
- 明治神宮
この例文は、次の 3 つの項目を 1 つの文で列挙しています。
- 「東京都庁」
- 「竹下通り」
- 「明治神宮」
箇条書きに書き直します。
語彙
次の語彙は、日本語能力試験(JLPT)の N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 今日
- 私
- 次
- 所
- 行く
文法
次の文法は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜は
- 〜と
- 〜に
- 〜の
- 〜へ
具体例(その 2)
書き直し前 この 紙に 名前と 住所と 電話番号と メール アドレスを 書いて ください。
書き直し後 この 紙に つぎの 4 つを 書いて ください。
- 名前
- 住所
- 電話番号
- メール アドレス
この例文は、次の 4 つの項目を 1 つの文で列挙しています。
- 「名前」
- 「住所」
- 「電話番号」
- 「メール アドレス」
箇条書きに書き直します。
語彙
次の語彙は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- この
- 紙
- 次
- 書く
- 名前
- 電話番号
次の語彙は N4 レベルです。問題なく使うことができます。
- 住所
次の語彙は N3 レベルです。できれば注釈を入れるか、他の語彙で言い換えます。
- メール アドレス
文法
次の文法は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜に
- 〜の
- 〜を
- 〜てください
具体例(その 3)
書き直し前 明日、筆記用具(書く 道具)と 申込用紙(申し込む 紙)を 持ってきて ください。
書き直し後 明日、つぎの 2 つを 持ってきて ください。
- 筆記用具(書く 道具)
- 申込用紙(申し込む 紙)
この例文は、次の 2 つの項目を 1 つの文で列挙しています。
- 「筆記用具(書く道具)」
- 「申込用紙(申し込む紙)」
それぞれの項目は注釈のために長くなっています。このような場合も箇条書きを使います。
語彙
次の語彙は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 明日
- 次
- 物
- 持ってくる
- 書く
- 紙
- 弁当
次の語彙は N4 レベルです。問題なく使うことができます。
- 道具
- 申し込む
文法
次の文法は N5 レベルです。問題なく使うことができます。
- 〜と
- 〜の
- 〜を
- 〜てください